てぃーろーどの公共交通雑記

鉄道・バスを中心に公共交通なんでも扱う予定です。

石狩市有償運送(浜益厚田間乗合自動車)


※2016年10月25日乗車時の状況です。
 
初めてデマンド交通なるものに乗ったのは、石狩市が運営する浜益厚田間乗合自動車(通称:あつはまくん)です。
2016年3月31日で石狩市内を縦貫する、北海道中央バスの札幌~石狩~厚田~浜益~幌の系統が廃止されました。(実際の廃止は厚田~浜益~幌のみ・厚田までは現在も運行中)
公共交通の空白地帯が生まれることから、代替としてデマンド交通であるあつはまくんが運行開始されました。
 
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最初はデマンド交通に乗るのが目的ではなく、留萌線乗車のついでに増毛町雄冬と呼ばれる地区へ行きたかったのです。
沿岸バスが1日3往復、留萌から増毛経由で運行していますが行程が合わず、特急はぼろ号も考えましたがやはり難しく断念。
その時、「幌」というバス停に惹かれて調べると、このデマンドバスに辿り着きました。
 
特に住民専用等の文字がなく、利用者登録も必要ない状況でした。
が、余所者が他の利用者を差し置いてホイホイ乗れるのか気になったので、予約受付の最終日に電話しました。(この日道内入りしていたため、電話した場所は北海道の北竜町・碧水バス停)
 
自分「明日、雄冬から厚田まで乗りたいのですが関東の人間でも乗れますか?」
オペレーター「誰でも乗れますが、何時頃乗られますか?」
自分「厚田14時頃の中央バスに間に合う便をお願いします」
オペレーター「運転手と確認しますので、折り返し連絡いたします。

17時頃、富良野線の車内にて折り返しの連絡、慌ててデッキへ。
運転手「雄冬13時発になりますので、バス停あたりで待っていてください。」
 
あっさりと予約が出来ましたので、デマンド交通乗車を決行!
 
 
当日12時頃に沿岸バスで雄冬へ到着、バスはすぐに折り返しますが運転手さんに「これ乗らないで、どうやって帰るの?」と聞かれるなど。(次のバスは6時間後)
デマンドバスの事を話すと分かってもらえましたが、本当にデマンドバスが来るのかは不安でした。
そして13時頃…
 
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デマンド交通では採用例の多い、ハイエースの車両が無事に来ました。
車体脇には石狩市有償運送と書かれ、公共交通である証です。
雄冬から中央バスの始発地である厚田まで、約45分(44km)のためほぼ1km1分で走破、法定速度で走れる区間の多い北海道では距離感覚がおかしくなりそうです。
運転手さんとは話も弾み、普通のタクシーに乗っているかのようでした。
概要ですが、
・雄冬から乗る人は初めて
・昼間の利用者は少ない
・昔の雄冬は、文字通り陸の孤島(船乗るか、登山のスタイルで山登っていくかの2択)
 
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14時頃に厚田支所へ到着、運賃は1100円で所要時間・移動距離の割には相当な破格。
車内は9人乗りのハイエースですので、バスのような両替機付き運賃箱は無く、透明のアクリル箱に運賃を入れるスタイルでした。
運転手さんからは「今度は厚田から雄冬まで乗ってみてください」とのお言葉を頂戴、また乗りに行きたいものです。
厚田支所からは中央バスにて札幌へ抜け、新千歳空港へ行き羽田へ戻りました。