てぃーろーどの公共交通雑記

鉄道・バスを中心に公共交通なんでも扱う予定です。

東日本大震災 JR仙石線 松島海岸~矢本代行バス

2014年12月2日乗車時の状況です。
現在は全区間復旧し列車による運行となっています。
 
東日本大震災により、海岸部を走る仙石線は路盤や車両流失、駅舎が損傷し甚大な被害が出ました。
特に被害の大きかった高城町~陸前小野については高台移転やかさ上げを含めてルート移設した上で復旧となりました。
2015年5月30日に仙石線が全面復旧するまで、約4年程度代行バスによる運行が続いていました。
今回は高城町~陸前小野の不通による、松島海岸~矢本の代行バスについてまとめます。

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東北新幹線はやぶさ1号で仙台まで、そこから仙石線を乗り継ぎ9時半頃に代行バスの始発点である松島海岸へ到着しました。
駅前は観光地なだけあって、大型バスも乗り入れ出来るロータリーを備えています。
係員が複数人でバスの誘導、乗客への案内・誘導に努めていました。
本数は朝夕に毎時2本、日中は1時間毎の運行で代行バスとしてはかなりの規模です。
 
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乗車したのは日本三景交通による運行の、代行バス109便・松島海岸駅09:40発 矢本駅行きです。
 
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バスは30人前後乗車し、9時40分に定刻で発車しました。
代行バスですので、乗車券や定期券、乗車駅証明書が必要になる旨が案内されていました。
原則として仙石線の各駅を経由しますが、道路事情により駅から離れた場所へ停車する箇所が多く、高城町駅陸前小野駅は列車が運行しつつも代行バスは駅前に乗り入れしませんでした。
 
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陸前大塚駅付近では真新しい駅設備があり、路線復旧を控えていました。
津波の影響を踏まえて、電車の車高以上の防潮堤が設置されています。
 
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代行バス車内からも仙石線の移設ルートが見られました。
移設ルートは高架橋を主体に高台を走るようになっています。
 
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野蒜駅前には代行バスの停留所があり、ファミリーマートが開店していました。
現在は移設ルートに合わせて高台移転となり、旧駅舎は震災復興伝承館として残されています。
 
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左側に陸前小野から復旧している仙石線が並走してくると矢本駅が近付いています。
この区間ディーゼルカーによる列車が運行されていました。
 
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10時20分、ほぼ定刻で矢本駅へ到着しました。
仙石線代行バスでは、日本三景交通・東洋交通・ミヤコーバスによる運行が確認できました。
代行輸送を確保したJR東日本、バス事業者による鉄道代行バス運行は、見事な連係と安全輸送を実感しました。
仙石線が復旧し高台移転も進行した今、復興計画の完了を目指して地域の公共交通として仙石線の活躍を期待しています。