てぃーろーどの公共交通雑記

鉄道・バスを中心に公共交通なんでも扱う予定です。

JR北海道、二度目の監督命令へ

国交相JR北海道に監督命令へ 支援策の全容判明

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/212300

 
『経営難で赤字路線見直しを進めるJR北海道への国の支援策の全容が25日、分かった。国土交通相が経営改善を求め、JR会社法に基づく異例の監督命令を出す。国交省は決算内容を四半期ごとに検証するなど経営を徹底的に監視。2019、20年度の2年間で400億円超の財政支援を行いつつ、支援継続を判断する。石井啓一国交相が27日、こうした方針を発表する。』
国は、JR単独では維持困難とする10路線13区間のうち、輸送密度(1キロ当たりの1日の輸送人数)が200人未満の留萌線(深川―留萌)など5区間については、バス転換などを進めるよう求める。』

JR北海道への国の支援が明らかになると共に、検査記録の改ざん等一連の不祥事以来となる監督命令が出される事になった模様です。

支援内容は、
【国が全額助成】
・貨物列車の運行維持に関わる修繕費・設備投資
青函トンネルの維持管理費
【国と自治体で折半(全額助成)】
鉄道車両や設備の修繕費等
【国が半額助成・半額を無利子融資】
快速エアポートの増発による設備改修等
を合わせて、2年間400億円強の規模で実施される模様です。
 
国鉄の反省を活かした自立経営・株式上場が使命とされるJRで、国庫補助を実施しつつ経営に国が介入するのは誠に不名誉な事です。
どの程度国が経営に関わるのか不明ですが、決算を四半期毎に報告の義務が出ることから、合理化によるコスト低減効果や単独維持困難線区の輸送実態・収支状況も求められるのではと思います

輸送密度200未満の線区は、確定済の夕張支線を除いてもこの2年間で、以下の線区は廃止への協議が大きく進むのではないかと思います。
 
留萌線(深川~留萌)
札沼線(医療大学~新十津川)
日高線(鵡川~様似)
・石勝線(新夕張~夕張)

先日に国と道庁は容認したとの報道もありました。

経営難のJR北、赤字5路線5区間廃止へ 国・道は容認


『国と北海道は廃止を容認しておりJR北海道は早ければ年内にも廃止を決めたい考えだが、一部自治体との協議はまとまっておらず、同意を得られるかが焦点だ。』

また試験運行を今年度から実施しているH100形(電気式気動車)も2020年度から本格導入が始まるものと思われます。
保守に手間の掛かる変速機が無くなる事で、コスト低減効果がありますので、国・自治体の補助を得ながら増備されていくのではと考えます。
札幌圏を除いて今なお普通列車の主力を担う、キハ40系列も2020年度以降数を減らしていくのではないでしょうか。

JR北海道の経営がこれによって安泰という保証はなく、山積みする経営課題を少しずつ取り組むしかないと思います。